(AM)ECBの利下げ観測は高まるか!?

2019/06/11 08:39

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・本日11日、フィンランド中銀総裁が“ユーロ圏の金融政策”について講演
・フィンランド中銀総裁が利下げに前向きな姿勢を示せば、ユーロが下落しそう
・10日、英保守党党首選の立候補締め切り
・保守党党首選が進むにつれて、英ポンドは党首選関連のニュースに反応しやすい地合いになりそう

(欧米市場レビュー)

10日欧米時間の外国為替市場では、米ドルが堅調に推移。一時、米ドル/円は108.663円へと上昇し、ユーロ/米ドルは1.12884米ドル、豪ドル/米ドルは0.69530米ドル、NZドル/米ドルは0.66027米ドルへと下落しました。米国の対メキシコ関税の発動が回避されたことで、リスク回避の動きが後退。米国の長期金利(10年債利回り)が上昇(債券価格は下落)し、米ドルを押し上げました。

メキシコペソは対米ドルや対円で強含み。米国の対メキシコ関税の発動が回避されたことがメキシコペソの支援材料となりました。

(本日の相場見通し)

市場の関心は今後、“米国とメキシコの貿易摩擦”から“主要国中銀の金融政策”へと移る可能性があります。

6月9日、関係筋の話として、「ユーロ高が世界の貿易戦争の影響をすでに受けている欧州に打撃を与えれば、ECB(欧州中央銀行)は利下げの可能性を排除しない」と伝わりました。FRB(米連邦準備理事会)の利下げ観測の高まりを背景に、ユーロは対米ドルで2カ月半ぶりの高値圏にあり、5月30日以降の上昇率は約2%に達しています。

本日、レーン・フィンランド中銀総裁が“ユーロ圏の金融政策”について講演する予定です。レーン総裁が講演で利下げに前向きな姿勢を示す、あるいはユーロ高に懸念を示した場合、ユーロが下落しそうです。

英保守党(与党)は10日、党首選の立候補を締め切り、メイ首相の後継を選ぶ党首選が本格的に始まりました。党首選にはジョンソン前外相ら10人が立候補。最大の争点はブレグジット(英国のEU離脱)の問題とみられます。13日に下院議員による第1回投票が行われ、その後複数回の投票を経て6月中に候補者を2名に絞り込み、最後は7月22日の週に十数万人の党員投票で新党首を選出します。今後、保守党党首選が進むにつれて、英ポンドは保守党党首選関連のニュースに反応しやすい地合いになりそうです。合意なきブレグジットの懸念が高まる場合、ポンドに下押し圧力が加わる可能性があります。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。