(AM)米大統領は対メキシコ関税の発動を見送る

2019/06/10 08:31

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・10日に予定していた、米国の対メキシコ関税の発動は回避
・リスク回避の動きが後退して、円安圧力が加わりやすいとみられる
・カナダドルは底堅い展開か。カナダの雇用統計は堅調な結果、原油価格も上昇しそう

(欧米市場レビュー)

7日欧米時間の外国為替市場では、米ドルが軟調に推移。一時、米ドル/円は107.898円へと下落し、ユーロ/米ドルは1.13433米ドル、豪ドル/米ドルは0.70169米ドル、NZドル/米ドルは0.66763米ドルへと上昇しました。米国の5月雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比7.5万人増、平均時給が前月比+0.2%と、それぞれ市場予想の18.5万人増、+0.3%を下回り、米ドル安材料となりました。

(本日の相場見通し)

トランプ米大統領は7日、メキシコが米国への移民流入を防ぐ対策を強化することでメキシコと合意したとし、「10日に予定していたメキシコからの全輸入品を対象とする5%の関税発動を無期限に見送る」と発表しました。

市場が懸念していた、米国による対メキシコ関税の発動が回避されたことで、両国の貿易摩擦への懸念が後退。リスク回避の動きが弱まり、本日(10日)オセアニア時間に円安が進行しました。

本日については、円安圧力が加わりやすいとみられ、米ドル/円やクロス円は上値を試す展開が想定されます。目先の上値メドとして、米ドル/円109.000円(5/13安値)、メキシコペソ/円5.712円(5/31高値)が挙げられます。

ただし、メキシコの対策強化によって米国への移民流入に歯止めがかかるかは不透明であり、トランプ大統領が今後、対メキシコ関税を再び言い出す可能性があります。中国との貿易協議に関するものを含め、トランプ大統領の言動には引き続き注意が必要です。

カナダドルは底堅く推移しそうです。カナダの5月雇用統計(6/7発表)が堅調な結果になったほか、対メキシコ関税発動の見送りや協調減産継続の観測により、原油価格が上昇する可能性があるためです。カナダの雇用統計の結果は失業率が5.4%、雇用者数が前月比2.77万人増。市場予想はそれぞれ5.7%、0.80万人増でした。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。
豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。