(AM)FRBの利下げ期待が高まり、貿易摩擦への懸念が後退

2019/06/05 08:59

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・FRBの利下げ期待によるNYダウの上昇は継続するか
・米景気減速が意識されれば、NYダウには下落圧力が加わる可能性も
・米国の対メキシコ関税は回避されるか

(欧米市場レビュー)

4日欧米時間の外国為替市場では、が軟調に推移。一時、米ドル/円は108.305円、ユーロ/円は121.785円、豪ドル/円は75.652円、NZドル/円は71.472円へと上昇しました。パウエルFRB(米連邦準備理事会)議長が「FRBは世界的な貿易戦争に起因するリスクに適切に対応する」と発言。市場はそれを“利下げを示唆した”と受け止め、NYダウが大幅に上昇し、株高を背景に円安が進行しました。

南アフリカランドは下落。ランド/円は一時7.337円へと値を下げました。南アフリカの1-3月期GDPが前期比年率-3.2%と、市場予想(-1.7%)以上のマイナス成長を記録し、ランドに対して下落圧力が加わりました。

(本日の相場見通し)

NYダウは昨日(4日)、前日比512.40ドル(2.06%)高の25332.18ドルで取引を終了。上げ幅は今年2番目の大きさでした。FRBの利下げ期待のほか、米国と中国・メキシコとの貿易摩擦への懸念が後退したことも、NYダウを押し上げました。

中国商務省は「通商問題をめぐる米国との見解の違いは、対話によって解決すべき」と表明しました。また、米国は6月10日以降、メキシコからの輸入品すべてに対して5%の関税を課す方針ですが、ロペスオブラドール・メキシコ大統領は米国との移民問題について、「10日より前に合意できるだろう」と語り、関税の発動は回避できるとの見方を示しました。

FRBの利下げ期待や貿易摩擦への懸念後退が引き続き、NYダウなど主要国の株価を下支えする可能性があります。主要国株価が上昇した場合、円安が進行しやすいと考えられます。

本日は、米国の5月ADP雇用統計や5月ISM非製造業景況指数が発表されます。それらが市場予想(ADP:前月比18.0万人増、ISM:55.5)を下回れば、米景気の先行き懸念が高まる一方、FRBの利下げ観測が一段と高まることも考えられます。前者が市場で強く意識されれば、NYダウには下落圧力が加わる可能性もあります。

米国と中国・メキシコとの貿易摩擦についても注意が必要です。米中貿易摩擦については楽観と悲観をこれまで繰り返しており、状況は今後変化する可能性があります。また、米国とメキシコについては、ポンペオ米国務長官とエブラルド外相が本日(5日)会談を行う予定です。米中、あるいは米メキシコの貿易摩擦への懸念は再び高まる可能性もあります。