中国が報復措置、米国は対中制裁関税第4弾を発表
2019/05/14 08:38
デイリーフラッシュ
【ポイント】・中国は600億米ドル相当の米国製品に対する関税を6月1日から引き上げへ
・米国は新たに約3000億米ドル相当の中国製品に最大25%の関税を課す計画
・リスク回避の動きが進みやすい地合いか。米ドル/円やクロス円は上値が重い展開になりそう
(欧米市場レビュー)
13日欧米時間の外国為替市場では、円が全面高の展開。一時、米ドル/円は109.00円、ユーロ/円は122.58円、豪ドル/円は75.74円、NZドル/円は71.60円へと下落しました。中国が600億米ドル相当の米国製品に対する関税を6月1日から引き上げると発表。中国による報復措置を受けてNYダウが急落。外為市場ではリスク回避の動きが強まり、円高が進行しました。NYダウの終値は前営業日比617.38ドル(2.38%)安の25324.99ドル。下げ幅は一時、719ドルに達しました。
トルコリラは対米ドルや対円で下落。トルコリラ/円は一時、17.85円へと値を下げました。「トルコ財務省は、中銀の法定準備金400億リラを政府予算に移管することを検討している」との報道を受けて、トルコの財政をめぐる懸念が強まり、トルコリラに対して下落圧力が加わりました。
(本日の相場見通し)
USTR(米通商代表部)は13日、対中制裁関税の第4弾として、約3000億米ドル相当の中国製品に最大25%の関税を課す計画を発表。対象は約3800品目で、スマートフォンが含まれる一方、一部の医薬品やレアアースは適用対象外としました。関税の引き上げは、6月末にも実施される可能性があります。
*米中貿易摩擦については、本日のスポットコメント『エスカレートする米中貿易摩擦の行方』をご覧ください。
米国と中国の貿易摩擦が一段と激化する様相を呈していることで、リスク回避の動きになりやすいとみられます。米ドル/円やクロス円は上値が重い展開になりそうです。
また、主要国株価(特にNYダウ)の動向にも目を向ける必要があります。株価がさらに下落するようであれば、リスク回避の動きは一段と強まり、米ドル/円は108.48円(1/31安値)を割り込む可能性があります。その場合、107.53円(1/4安値)が次の下値メドになりそうです。
ドイツの5月ZEW景況感調査が本日発表されます(日本時間18:00)。市場の関心は主に米中貿易摩擦の行方や主要国の株価動向に向かうとみられますが、ZEW景況感調査が市場予想の+5.0からかけ離れる結果になれば、それにも関心が向く可能性があります。ユーロ/円は目先の下値メドとして、121.34円(2017/5安値)が挙げられます。

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