米中通商協議に注目。トルコ中銀がリラ下支えに動く

2019/05/10 08:50

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・米国の対中関税引き上げの有無
・米中双方が関税を引き上げた場合、リスク回避の動きが強まりそう
・TCMB(トルコ中銀)は1週間レポ入札を中止し、外為ファシリティーの上限を引き下げ。トルコリラはいったん下げ止まる可能性も
・ただ、トルコリラ安の背景となっている材料は残存。リラはいずれ下落!?


(欧米市場レビュー)

9日欧米時間の外国為替市場では、米ドルが軟調に推移。一時、米ドル/円は109.48円へと下落し、ユーロ/米ドルは1.1246米ドル、豪ドル/米ドルは0.6999米ドル、NZドル/米ドルは0.6593米ドルへと上昇しました。米中通商協議を控え、ポジション調整が中心とみられます。

トルコリラは下落。一時、対米ドルや対円で約8カ月ぶりの安値を記録しました。ただ、TCMB(トルコ中央銀行)が1週間レポ入札を中止し、外為ファシリティーの上限を引き下げたことで、トルコリラは下げ幅を縮小しました(後述)。

(本日の相場見通し)

米東部時間9日午後(日本時間10日午前)、米国と中国の閣僚級による通商協議がワシントンで始まりました。

米国は10日午前0時1分(日本時間午後1時1分)に、2000億米ドル相当の中国製品に対する関税を10%から25%に引き上げる方針
。一方、中国は米国が関税を引き上げれば報復措置を取る構えです。通商協議では、両国がお互いに歩み寄り、関税の発動が回避されるのかが焦点になりそうです。

市場の関心は、米中通商協議の行方に向かうとみられます。米国の関税引き上げが実施され、中国も報復措置を取った場合、市場ではリスク回避の動きが強まる可能性があります。円高が進行し、米ドル/円やクロス円は下落しそうです。米ドル/円の目先の下値メドとして、108.48円(1/31安値)が挙げられます。

***

TCMB(トルコ中央銀行)は9日、1週間物レポ入札を中止し、ROM(準備選択メカニズム)の外為ファシリティーの上限を40%から30%に引き下げると発表しました。

1週間物レポ金利(現在24.00%)を用いた資金供給が中止されることによって、市中銀行はより金利水準の高い翌日物貸出金利(25.50%)を利用して資金調達を行う必要があります。事実上の利上げと見なすことができます。1週間物レポ入札の中止はTCMBのトルコリラ安対策のひとつであり、直近では3月22日から中止し、4月8日に入札を再開しました。

ROMとは、金融機関が中銀に預ける準備預金の一部を外貨や金で預け入れることを認めるものです。外為ファシリティーの上限が引き下げられることによって、市場からトルコリラが吸収される一方、外貨が市場に供給されます。これもTCMBのトルコリラ安対策のひとつです。TCMBによると、この措置によって72億トルコリラが吸収され、28億米ドルが供給されるとのことです。

1週間物レポ入札の中止や外為ファシリティーの上限引き下げによって、トルコリラはいったん下げ止まる可能性もあります。ただ、米国とトルコの関係悪化やTCMBの外貨準備高減少への懸念、イスタンブール市長選の再選挙など、足もとのトルコリラ安の背景となっている材料は残存しています。それらが残存する限り、トルコリラはいずれ下落する可能性があります。

トルコリラ/円のテクニカル分析は、本日の注目のチャートをご覧ください。

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【マーケットView】

マーケットViewは、毎日16時ごろアップの予定です。

※動画のアップ時間は前後する可能性があります。

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