FOMCと依然不安定な欧州政治

2019/05/02 08:31

デイリーフラッシュ


【ポイント】
・FOMC声明文はやや「ハト的」だったが、パウエル議長が現行政策の継続を表明したことで、米ドルは大きく反発。
・メイ首相とコービン党首が協定案合意に接近と報道あるものの、先行きは依然不透明
・スペイン総選挙での極右政党の躍進は欧州議会選挙にも影を落とす


(欧米市場レビュー)

 5月1日欧米時間の外国為替市場では、米ドルが上昇。欧州時間には、米ドル指数(実効レート)は5営業日連続で下落。米国時間に入って、ISM製造業景況指数の軟調を受けて一段安。さらに、FOMCの声明文がインフレ率の下振れを指摘したことで、米ドル指数はさらに下落しました。

 しかし、FOMC後の記者会見で、パウエル議長がインフレ率の弱さが「一過性」の可能性があると指摘、さらに金融政策は引き締めと緩和のどちらにも偏っていないと語ったことで、利下げ観測が後退して米ドルは反発しました。パウエル議長の発言は、トランプ大統領の利下げ要求に「ノー」を突き付けた格好です。

 先週末から米ドルに対して上昇基調だったユーロは反落。は対米ドルで上下に「往って来い」の展開でした。2日にBOE(英中銀)の政策会合を控えて、英ポンドは堅調でした。メイ首相と野党労働党のコービン党首がブレグジット協定案に関して合意に近付いているとの見方も英ポンドのプラス材料になったようです。

 堅調だったカナダドルは、原油価格の上昇一服により対米ドルで反落。昨日の雇用統計が軟調だったNZドルや、それに連れて豪ドルも軟調。8日に総選挙を控える南アランドも軟調でした。トルコリラは1米ドル=6リラの手前で足踏み状態が続いています。


(本日の相場見通し)

 本日、ドイツの4月の製造業PMI改定値が発表されます。速報値は44.5と小幅反発しました。ただ、2017年12月(63.3)をピークとした下落基調に大きな変化はみられません。好調だったドイツの景況悪化を示す象徴的な経済指標と言えそうです。

 BOE(英中銀)のMPC(金融政策委員会)が開催されます。金融政策の現状維持が決定されそうです。5月1日時点のOIS(翌日物金利スワップ)によれば、市場が織り込む確率は、「年内利上げ」が28.5%、「年内据え置き」が57.0%、「年内利下げ」が14.4%となっています。MPCの結果(利上げや利下げを主張するメンバーがいるか)や、カーニー総裁の会見などで市場の観測が変化すれば、英ポンドも反応するかもしれません。

 英国では、メイ首相とコービン労働党党首が協定案で合意に近付いているとの報道もありますが、依然として先行きは不透明。仮に合意に達しても、その内容次第で与党保守党の離脱強硬派が反発したり、逆に親ユーロ派が反発したりする可能性もあり、議会での可決が確実とは言えない状況でしょう。

 4月28日のスペイン総選挙では、サンチェス首相の社会労働党が第一党となり、社会労働党を軸に連立政権の樹立が模索されるようです。サンチェス首相は、親ユーロや財政規律を標ぼうしており、市場にとっては好ましい結果となりそうです。
ただ、反移民を掲げる極右政党のVOXが初めて議席を獲得するなど、ポピュリズム政党の台頭は懸念されるところです。5月23-26日の欧州議会選挙でも、EU懐疑派の勢力が拡大する可能性があります。




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【マーケットView】

次回のマーケットViewは5/7に配信予定です。

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※音声にご注意ください。

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