トルコリラ:マイナス材料が目立つ。一段と下押しも

2019/04/25 14:38

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・イラン産原油の輸入禁止措置に関するトルコの対応次第で、米国とトルコの外交関係は今後一段と悪化する可能性も
・25日、TCMB(トルコ中銀)会合。政策金利は据え置かれ、金融政策スタンスも維持されそう。ただし、市場はそれを織り込み済み!?
・アルゼンチン国債や通貨ペソの動向にも注意が必要か


[レビュー]

25日東京時間の外国為替市場では、が強含み。一時、米ドル/円は111.88円、ユーロ/円は124.93円、豪ドル/円は78.56円、NZドル/円は73.80円へと下落しました。実需による米ドル売り・円買いによって米ドル/円が下落。ユーロ/円などは米ドル/円に引きずられました。

日銀は金融政策の現状維持を賛成多数で決定。声明では、フォワードガイダンス(金融政策の方向性をあらかじめ示したもの)を以下のように変更しましたが、市場は反応薄でした。

<従来>
「2019年10月に予定されている消費税率引き上げの影響を含めた経済・物価の不確実性を踏まえ、当分の間、現在の極めて低い長短金利の水準を維持することを想定している」

<今回>
「海外経済の動向や消費税率引き上げの影響を含めた経済・物価の不確実性を踏まえ、当分の間、少なくとも2020年春頃まで、現在の極めて低い長短金利の水準を維持することを想定している」

[これからの展開]

トルコリラが下落しています。トルコリラは昨日(24日)、対米ドルで2018年10月15日以来、約6カ月ぶりの安値を記録し、対円では約1カ月ぶりの安値をつけました。

足もとのトルコリラ安の背景には、以下のことが挙げられます。
(1)米国とトルコの関係の悪化への懸念
(2)TCMB(トルコ中銀)の外貨準備高減少への懸念
(3)経済改革計画(4/10発表)で具体策が示されなかったことに対する失望感
(4)イスタンブール市長選をめぐる混乱。AKP(公正発展党。与党)は選挙のやり直しを要求

とりわけ(1)の米国とトルコの関係には要注意です。トルコがS-400(ロシア製の地対空ミサイルシステム)を購入する方針を示していることで、両国の関係が悪化しています。

また、イラン産原油の輸入禁止措置をめぐり、米国とトルコの関係は一段と悪化するおそれがあります。米政府は4月22日、イラン産原油の輸入禁止措置の適用除外(トルコや日本を含む、8カ国・地域)を5月1日に撤廃すると発表。トルコは輸入禁止措置に応じない姿勢です。仮にトルコがイラン産原油の輸入を5月2日以降も継続した場合、米国との関係は一段と悪化し、トルコリラへの下落圧力はさらに強まる可能性があります。

本日(25日)のTCMB(トルコ中央銀行)会合では、政策金利を24.00%に据え置かれるとともに、声明で「引き締め的な金融政策スタンスを維持し、必要なら利上げを行う」との方針が示されるとみられます。ただ、そのことは、市場にすでに織り込まれているとみられ、トルコリラの押し上げ要因にはならない可能性があります。

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昨日(24日)、アルゼンチン国債が急落(利回りは上昇)し、通貨ペソも大幅に下落しました。デフォルト(債務不履行)への懸念が背景にあるようです。アルゼンチン国債やペソの下落が続いた場合、トルコリラや南アフリカランドなど新興国通貨全体に波及する可能性もあるため、注意が必要かもしれません。

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