22日、トルコ中銀が1週間物レポ入札の中止を発表
2019/03/25 14:30
デイリーフラッシュ
【ポイント】・TCMB(トルコ中銀)は1週間物レポ入札に代わる資金供給手段に言及せず
・資金供給に翌日物貸出金利などが使用されれば事実上の利上げ!? トルコリラの支援材料になりそう
・一方で、度重なる資金供給手段の変更は、TCMBの政策の透明性低下への懸念を招く可能性もあり
[レビュー]
25日東京時間の外国為替市場では、トルコリラが反発。トルコリラ/円は一時、19.70円へと上昇しました。エルドアン・トルコ大統領が24日、「トルコリラ安を見込む取引をする人々は、重い代償を支払うことになる」と述べ、「そのために財務省が具体的な措置を講じつつある」と発言。それがトルコリラの上昇材料になりました。
[これからの展開]
TCMB(トルコ中央銀行)は22日、「金融市場の動向を考慮し、1週間物レポ入札を中止する」と発表。中止の期間は明らかにしませんでした。
トルコリラは22日、米国とトルコの関係悪化への懸念などから急落。対米ドルでの下落率は一時、前日比5%を超えました。TCMBは1週間物レポ入札を中止して流動性を絞ることによって、トルコリラの下支えを狙ったとみられます。
TCMBは1週間物レポ入札に代わる資金供給手段について言及しませんでしたが、2018年8月にトルコリラが急落した局面では、TCMBは1週間物レポ入札を中止し、翌日物貸出金利を使用した入札に変更しました。今回も2018年8月と同じく翌日物貸出金利に変更するとみられますが、さらに金利水準の高い“後期流動性貸出金利”を使用する可能性もあります。
現在の1週間物レポ金利は24.00%、翌日物貸出金利は25.50%、後期流動性貸出金利は27.00%です。翌日物貸出金利や後期流動性貸出金利が使用されれば、事実上の利上げと見なすことができ、トルコリラの支援材料になる可能性があります。
一方で、TCMBは2018年6月、金融政策を単純化し、複数あった政策金利を“1週間物レポ金利”に一本化しました。それから1年も経たないうちに、何度も1週間物レポ入札を中止し、資金供給の手段を変更することは、政策の透明性低下への懸念を招く可能性もあります。

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