地政学リスクには引き続き注意が必要か

2017/09/11 09:12

デイリーフラッシュ

(欧米市場レビュー)

8日の外国為替市場では、米ドルが軟調に推移し、ユーロ/米ドルは一時2015年1月以来となる1.2091ドルまで上昇しました。米ドル/円は一時2016年11月以来となる107.30円まで下落しました。

NY連銀のダドリー総裁は7日、FRBは緩やかな利上げを行うべきとの従来通りの見解を示しました。ただ、前回示した年内残り1回の利上げがあるとの見方に関して、改めて言及はせず、これまでと比べややハト派的な内容でした。

北朝鮮が9日の建国記念日に新たな行動を起こすのではとの懸念や、大型ハリケーン「イルマ」による米経済への影響をめぐる不安も米ドルの下押し要因となりました。

(本日の相場見通し)

日本時間11日朝方の為替市場では、米ドル/円は108円台へと反発して始まりました。9日の北朝鮮の建国記念日で新たな行動などが見られなかったことから、地政学リスクへの不安がやや和らいだためと思われます。

ただし、北朝鮮問題に絡む地政学リスクには引き続き注意が必要かもしれません。北朝鮮への新たな制裁決議案を審議中の国連安保理は本日11日までの採決を目指しています。朝鮮中央通信によれば、北朝鮮外務省は11日「(制裁決議案が採択されれば)米国が考えもしない強力な行動措置を連続的に講じる」とする声明を発表し、米国を強くけん制しました。

米ハリケーンセンターは10日、大型ハリケーン「イルマ」が南部フロリダ半島の沿岸部に到達したと発表しました。「イルマ」の勢力は5段階で上から3番目の「カテゴリー3」に弱まりましたが、依然として一定の勢力を保っており、半島の西側に沿って北上を続ける見込みです。「イルマ」による米経済への影響が懸念されます。

今週は米英などで発表される経済指標に注目です。英国では、12日にCPI(消費者物価指数)、13日に雇用統計(失業率や平均賃金)が発表されます。また14日にBOE(英中銀)のMPC(金融政策委員会)が開催されます。米国では、14日に8月のCPI、15日に9月のNY連銀製造業景況指数や8月の小売売上高、ミシガン大消費者信頼感指数などが発表されます。

(アナリスト 根岸慎太郎)

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