北朝鮮問題に絡むリスク回避の流れが継続。RBNZは政策金利の据え置きを発表

2017/08/10 09:39

デイリーフラッシュ

(欧米市場レビュー)

9日の外国為替市場では、北朝鮮問題に絡む地政学リスクの高まりを受けて、リスク回避の姿勢が継続しました。円やスイスフランなどの比較的安全とされる通貨が上昇。国債利回りは低下し(価格は上昇)、金価格が上昇しました。米10年債利回りは一時、6月29日以来となる2.212%まで低下し、米ドル/円は一時、6月15日以来となる109.54円まで下落しました。

日本時間10日午前6時に、RBNZは政策金利を過去最低の1.75%に据え置くと発表しました。政策金利の発表後、NZドルは小幅に上昇しました。

(本日の相場見通し)

トランプ大統領は8日、北朝鮮に対し、「世界が見たこともないような炎と怒りに直面することになる」と述べ、北朝鮮をけん制しました。一方、北朝鮮の朝鮮中央通信社は9日、北朝鮮がグアム周辺へのミサイル発射を慎重に検討していると伝えました。

さらに、朝鮮中央通信社は10日、北朝鮮が中距離弾道ミサイルをグアムに向けて発射する計画を8月中旬までにまとめ、金正恩・朝鮮労働党委員長に提示する方針であると伝えました。北朝鮮問題に絡む地政学リスクの高まりには、引き続き注意は必要でしょう。

RBNZは政策金利を「相当な期間」維持する方針を改めて示しましたが、NZドルは小幅に上昇しました。直近の弱い経済指標を背景に、市場ではよりハト派的になるのではとの観測があったためです。ただし、今後、NZドルが持続的に上昇するためには、RBNZの利上げ見通し時期の前倒しなどの材料が必要となるかもしれません。

ウィーラー総裁は声明で、「5月の声明以降、米ドルの軟化などもあり、貿易加重レートが上昇した」と指摘し、「NZドルの下落が、貿易財インフレの上昇やよりバランスの取れた成長に必要だ」との見解を示しました。ウィーラー総裁のNZドル高に対する姿勢は、NZドルの重石となる可能性があります。

(アナリスト 根岸慎太郎)

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