(AM) カナダドル、メキシコペソ:原油価格が重石か

2021/01/25 09:09

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・米原油在庫が増加し、WTI原油先物が22日に下落
・WTI原油先物が軟調に推移すれば、カナダドルやメキシコペソは上値重い展開か
・英景気をめぐる懸念が強まる可能性も

(欧米市場レビュー)

22日の欧米時間の外為市場では、米ドルが堅調に推移。一時、米ドル/円は103.848円へと上昇し、豪ドル/米ドルは0.77027米ドル、NZドル/米ドルは0.71676米ドルへと下落しました。欧州や米国の主要株価指数が軟調に推移するなか、リスク選好の動きが後退し、米ドルの支援材料となりました。

(本日の相場見通し)

米WTI原油先物(原油価格の代表的な指標)の3月物は22日、前日比0.86ドル安の1バレル=52.27ドルで取引を終了。米国の原油在庫が市場予想に反して増加し、WTI原油先物に下押し圧力が加わりました。EIA(米エネルギー情報局)発表の米国の週間石油在庫統計では、原油在庫が前週から435.2万バレル増加。市場予想は116.7万バレルの減少でした。

サウジアラビアが2月と3月に自主的に原油を減産(日量100万バレル)する方針を示しており、そのことはWTI原油先物を下支えするとみられます。

ただ、目先は米国の原油在庫の増加が材料となり、WTI原油先物は軟調に推移する可能性があります。その場合、カナダドルメキシコペソは上値が重い展開になりそうです。カナダドルはまた、「キーストンXL(*)」の建設認可をバイデン米新大統領が20日に取り消したことも重石になるとみられます。

*キーストンXL:カナダの油田から米メキシコ湾岸の製油所に原油を運ぶパイプライン

※メキシコペソ/円のテクニカル分析は、本日25日の『テクニカル・ポイント』をご覧ください。

***

22日に発表された英国の経済指標は総じて弱い結果でした。

結果は以下の通りです。( )は市場予想
・12月小売売上高:前月比0.3%(1.2%)、前年比2.9%(4.0%)
・1月製造業PMI(購買担当者景気指数):52.9(54.0)
・1月サービス業PMI:38.8(45.0)
・1月総合PMI:40.6(45.5)
*PMIは「50」が景況判断の分かれ目

ジョンソン英首相は22日、英国で見つかった新型コロナウイルスの変異種について「感染力が強いだけでなく、死亡率も高い可能性がある」と発言。また、ロックダウン(都市封鎖)措置は夏まで続く可能性も示しました。ロックダウンが長期化するほど、英国の景気回復は遅れるとみられます。

市場では英景気をめぐる懸念が強まる可能性があり、その場合には英ポンドが軟調に推移しそうです。英ポンド/円の目先の下値メドとして、141.168円(18日安値)が挙げられます。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


topへ