(AM) 米長期金利に注目、米ドルは堅調に推移するか

2021/01/12 09:11

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・米長期金利上昇の背景には、次期政権の追加経済対策への期待
・追加経済対策発表を14日に控え、長期金利は一段と上昇する可能性も
・英中銀政策委員がマイナス金利の導入を支持

(欧米市場レビュー)

11日の欧米時間の外為市場では、米ドルが堅調に推移。一時、米ドル/円は104.379円へと上昇し、ユーロ/米ドルは1.21316米ドル、豪ドル/米ドルは0.76650米ドルへと下落しました。米国の長期金利(10年債利回り)が上昇し、米ドルの支援材料となりました。

南アフリカランドは下落。対米ドルや対円で約2カ月ぶりの安値をつけました。米ドルの全般的な上昇に加え、南アフリカ国内で新型コロナウイルスの感染が拡大しており、ランドに対する下押し圧力となりました。

(本日の相場見通し)

米国の長期金利(10年債利回り)は11日、一時1.148%へと上昇。2020年3月以来の高水準を記録しました。「バイデン米次期政権の下で大規模な追加経済対策が打ち出される」との期待が、長期金利を押し上げています。※本日12日の『ファンダメ・ポイント』もご覧ください。

バイデン次期大統領は14日に追加経済対策を発表する予定。追加経済対策への期待を背景に長期金利は一段と上昇する可能性があり、その場合には米ドルが堅調に推移しそうです。米ドル/円90日移動平均線(11日時点で104.580円)超えを試すかもしれません。豪ドル/米ドル0.75580米ドル(2020/12/28安値)、NZドル/米ドル0.70712米ドル(同12/24安値)がそれぞれ目先の下値メドとして挙げられます。

***

テンレイロBOE(英中銀)政策委員は11日、「英経済は昨年11月時点の見通しよりも悪化する可能性がある」と分析。「資産購入枠の拡大では英経済の全般的な弱さに十分に対応できない」との見方を示し、「これまでにマイナス金利政策を導入した国や地域では、金融政策効果の効率的な波及が見られた」と指摘。マイナス金利の導入を支持する姿勢を示しました。

BOEの現在の政策金利は0.10%、資産購入プログラムの規模は8950億英ポンド。市場ではBOEはいずれマイナス金利を導入するとの観測があり、その観測はテンレイロ政策委員の発言を受けて一段と高まるかもしれません。BOEの次回政策会合は2月4日です。

英国内での新型コロナウイルスの感染拡大やロックダウン(都市封鎖)も英ポンドにとってマイナス材料。英ポンドは独自材料で上昇しにくいとみられます。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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