(AM) 米長期金利が昨年3月、原油先物が2月以来の高値

2021/01/11 08:37

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・追加経済対策への期待から米国の長期金利が上昇
・長期金利の上昇が米ドルの支援材料に
・原油価格上昇の背景には、サウジアラビアの自主減産の表明や米追加経済対策への期待
・原油高が一段と進めば、カナダドルやメキシコペソは堅調に推移か

(欧米市場レビュー)

8日の欧米時間の外為市場では、米ドルが堅調に推移。一時、米ドル/円は104.047円へと上昇し、ユーロ/米ドルは1.21891米ドル、豪ドル/米ドルは0.77291米ドルへと下落しました。米国の長期金利(10年債利回り)が上昇。米ドルの支援材料となりました。

米国に加えてカナダでも12月雇用統計が発表され、結果は失業率が8.6%、雇用者数が前月比マイナス6.26万人でした。雇用者数は市場予想のマイナス2.75万人よりも弱かったものの(失業率は市場予想通り)、カナダドルの反応は限定的でした。

(本日の相場見通し)

米国の長期金利(10年債利回り)は8日、一時1.12%台へと上昇し、2020年3月以来の高水準を記録。米国の2020年12月の雇用統計が弱い結果だったことで「バイデン政権」が景気下支えに向けて大型の追加経済対策を打ち出すとの期待から米国債が売られました(金利は上昇)。

※米雇用統計について詳しくは、9日の『ファンダメ・ポイント』をご覧ください。

バイデン次期大統領は8日、「数兆米ドル規模の追加経済対策を14日(木)に発表する」と語りました。追加経済対策への期待は一段と高まるとみられ、米長期金利はさらに上昇する可能性があります。その場合、米ドルが堅調に推移しそうです。目先、米ドル/円90日移動平均線(8日時点で104.603円)が上値メド、ユーロ/米ドル1.21216米ドル(2020/12/21安値)が下値メドとして挙げられます。

***

原油価格の代表的な指標である米WTI原油先物の2月物は8日、前日比1.41ドル高の52.24ドルで取引を終了。一時は52.75ドルへと上昇し、期近物としては2020年2月以来の高値をつけました。

サウジアラビアが5日に「2月と3月に自主的に日量100万バレルの追加減産を行う」と表明したこと、米国の追加経済対策への期待、それらが足もとのWTI原油先物上昇の要因となっています。

原油価格の上昇はカナダドルメキシコペソにとってプラス材料。WTI原油先物が一段高になれば、両通貨は堅調に推移する可能性があります。カナダドル/円82円台へと上昇し、メキシコペソ/円5.279円(2020/12/9高値)に接近するかもしれません。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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