(AM) NZ中銀のマイナス金利導入観測が一段と後退

2020/11/25 09:14

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・リスク選好の流れが続くか。その場合、米ドルや円が軟調に推移しそう
・NZ財務相は、金融政策決定で住宅価格の安定も考慮するようにRBNZ(NZ中銀)に求める
・財務相の提案は、RBNZのマイナス金利導入の可能性が一段と低下することを示す!?

(欧米市場レビュー)

24日の欧米時間の外為市場では、米ドルが軟調に推移。一時、ユーロ/米ドルは1.18897米ドル、豪ドル/米ドルは0.73655米ドル、ユーロ/円は124.299円、豪ドル/円は76.874円へと上昇しました。トランプ米大統領がバイデン氏への政権移行の手続き開始を承認したことを好感し、米株価が上昇。NYダウは3万ドルに乗せて過去最高値を記録しました。株価が上昇するなか、リスク選好の動きが強まり、米ドルや円に対して下押し圧力が加わりました。

トルコリラは下落。リラ/円は一時12.945円へと値下がりしました。原油価格の上昇やトルコとEU(欧州連合)の関係悪化への懸念が、リラの重石となりました。ドイツは22日、リビアへの武器密輸の疑いがあるとしてトルコの貨物船に対して強制捜査を実施。トルコはそれに反発し、23日にEUやドイツ、イタリアの大使を呼び出して抗議しました。

(本日の相場見通し)

米ドルは、上値が重い展開になりそうです。市場では新型コロナウイルスのワクチン開発進展への期待があるうえ、政権移行の手続きが開始されることで米政治の先行き不透明感が後退しました。リスク選好の動きが強まりやすいと考えられます。米ドル/円104円台で上下動する一方、ユーロ/米ドルや豪ドル/米ドルは堅調に推移しそうです。豪ドル/米ドル0.74096米ドル(9/1高値)を超える可能性があります。

***

NZドルは24日、対米ドルで2年5カ月ぶり、対円で約10カ月ぶりの高値を記録しました。

足もとのNZドル上昇は、リスク選好の動きのほか、RBNZ(NZ中銀)のマイナス金利導入観測の後退が挙げられます。

オアRBNZ総裁は11日の会合後の会見で、「8月以降の国内や世界の経済活動は、当初想定したよりも回復力がある」と指摘し、「政策金利を2021年3月まで据え置くというコミットは継続している」と語りました。

また、ロバートソンNZ財務相は24日、「RBNZに対して金融政策決定において住宅価格の安定も考慮するように求めた」と発言。この提案は、マイナス金利導入の可能性が一段と低下することを示すと言えそうです。NZの住宅価格はこの3年間に20~30%上昇しており、利下げは住宅価格を一段と押し上げるおそれがあるからです。

NZドルは引き続き堅調に推移しそうです。今後、NZドル/米ドル0.70000米ドル(心理的節目)を上回り、NZドル/円73.489円(2019/12/27高値)に接近する可能性があります。

※NZドル/円のテクニカル分析は、本日25日の『テクニカル・ポイント』をご覧ください。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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