(AM) トルコ中銀は4.75%の利上げを決定。トルコリラが全面高

2020/11/20 09:33

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・TCMB(トルコ中銀)は大幅利上げを行い、また資金供給手段を一本化
・TCMBに対する市場の信頼回復の第一歩になるか

(欧米市場レビュー)

19日の欧米時間の外為市場では、トルコリラが全面高。リラ/円は一時13.774円へと上昇しました。TCMB(トルコ中銀)が大幅な利上げを行い、また資金供給は1週間物レポ金利を通じてのみ行うと表明し、リラを押し上げました(*後述)

(本日の相場見通し)

TCMB(トルコ中銀)は昨日(19日)、4.75%の利上げを決定。主要政策金利である1週間物レポ金利を10.25%から15.00%へと引き上げました。

声明は「ディスインフレのプロセスを回復するために、透明性があり強力な金融引き締めを実施することを決定した」と表明。「インフレ率の恒久的な低下が達成されるまで、金融政策の引き締めは断固維持される」と強調しました。

また、「すべての資金供給を、1週間物レポ金利を通じて行う」と発表。TCMBはこれまでリラ安に対し、金融機関への資金供給の手段を1週間物レポ金利から、より金利水準の高い後期流動性貸出金利などへと変更することで対応。1週間物レポ金利の引き上げを見送りながら、金融機関の資金調達金利を押し上げることで事実上の金融引き締めを行ってきました。市場はこの方法を「裏口の利上げ」と呼び、TCMBの金融政策をわかりにくくしていました。

今回の決定は、TCMBに対する市場の信頼を回復する第1歩になりそうです。アーバル総裁が7日の就任後すぐに大幅な利上げに踏み切ったことで、市場は「今後必要になれば、TCMBは利上げする」と期待するとみられます。また、資金供給の手段が1週間物レポ金利に一本化されることにより、金融政策のわかりにくさも解消されるでしょう。トルコリラは目先堅調に推移しそうです。

一方で、エルドアン大統領は以前から「高金利に反対」であることを明言しています。今回はTCMBの利上げを認めたとみられるものの、今後インフレ率が低下しない、あるいはリラ安が加速した場合、エルドアン大統領は我慢できるのか疑問は残ります。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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