【宮田エリオット波動レポート】マーケット見通し(短期アップデート) ※1月15日更新

2021/01/15 14:20

デイリーフラッシュ

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【日経平均】
・ドル建て日経平均が史上最高値に
【当面の想定レンジ】 28,200~29,300円

【NYダウ】
・変化日(1月11日)前後に天井を付けた?
【当面の想定レンジ】 30,300~31,200ドル

【米ドル/円】
・104.742円を抜けるか?
【当面の想定レンジ】 102.590~104.742円

<日経平均>

【短期波動分析】 ドル建て日経平均が史上最高値に
1月13日、日経平均は1989年高値(38,957.44円)から2008年安値(6,994.90)までの下落に対し3分の2戻り水準(28,303円)を達成。翌14日には一時上げ幅が500円を上回り、29,000円手前に迫りました。この日はTOPIXが一時1885に上昇、2018年1月以来3年ぶり高値となりました。

ドル建てで運用する海外投資家が注目するドル建て日経平均は、1989年12月高値273ドルを上回りついに史上最高値を更新しました(1/13)。2020年3月安値から1月14日高値までに日経平均は77%上がりましたが、ドル建ては88%超も上がっています。昨年末にかけて米ドル安が進んだことが寄与しています。

中長期的にみると、ドル建て日経平均の高値更新を契機に、海外投資家による日本株見直し機運が一段と高まることが期待できそうです。

もっとも、短期的には上昇一服となっておかしくありません。チャートをみると2020年3月以降でドル建て日経平均は垂直に近い上昇を示していますが、さすがにこのような状況は長く続かないでしょう。


筆者は「昨年までの米ドル安基調が、今年からは米ドル高へ転換する」という見通しを立てていますが、もしそうなら、ドル建て日経平均の上昇の勢いは減退していくことでしょう。


【時間足分析】
26,361円(12/22)からの上昇は、第v波に位置付けられます。そして27,002円(1/6)からの急騰は、第v波中第➂波でしょう。第➂波の理想的なターゲットは第➀波の1.618倍の長さになる水準・29,000円処(29,009円)辺りです。1月14日は高値(28,979円)を付けた後に、急速に上げ幅を縮める場面がみられました。第➂波が終了し、第➃波に入ったのかもしれません。そうであれば、目先は高値保ち合いが続き、その後に第➄波の上昇が予想されます。それを以て2020年3月からの上昇第(1)波は終わるでしょう。

1月14日に第➂波が終わったと仮定すると、第➂波の上昇幅に対し38.2%押しの水準は28,224円です。このサポートレベルが維持される限り、上記のような強気見通しは継続です。その反面、28,200円を下回る動きとなれば、強気見通しに疑問符が付きます。

新型コロナウィルスの感染が国内で初めて確認されたのは昨年の今日、1月15日でした。その2日後の1月17日、日経平均はコロナ・ショックで急落する前の高値を付けています。

前回号(1/8)で書いたように、日経平均は年末年始に大小のトレンド転換を迎えることが多い、というアノマリーがあります。2013年以降でみると、12月転機は3度(2013年、2015年、2018年)、1月転機は4度(2015年、2017年、2018年、2020年)ありました。
今年もアノマリーが有効なら、今月中に日経平均は第(1)波の高値を付けると思われます。
【1月15日8:10更新】



<NYダウ>


【短期波動分析】 変化日(1月11日)前後に天井を付けた?
2020年10月30日安値(26,143ドル)から足元までの上昇波は、同年3月安値(18,213ドル)を起点とする上昇トレンド・第1波の最終局面に位置付けられます。28,902ドル(11/12)以来の上昇斜行三角形=「ダイアゴナル・トライアングル」は上昇トレンドの最後に現れるパターンです。

NYダウはダイアゴナル・トライアングルの上辺を上抜けていますが、これは強気相場の最終局面に現れることの多いオーバーシュート「スローオーバー(throw-over)」と思われます。

【ナスダック時間足分析】
ナスダック総合指数の2020年10月以来の上昇トレンドは、典型的な5波構成で展開しています。今年1月4日安値(12,543)以来の上昇は、2020年10月以来の上昇トレンドにおける5つ目の波=第(v)波とカウントできます。

ナスダック総合指数は1月14日に一時13,220へ上昇、最高値を更新しました。一方ナスダック100、NYSE FANG+指数などは、1月8日に付けた高値を更新していません。前回レポート(1/8)で注目日とていた1月11日前後が、マーケットの転換タイミングだったのかを引き続き注目しています。
【1月15日9:15更新】



<米ドル/円>

【短期波動分析】 104.742円を抜けるか?
2020年3月24日の111.710円からのドル安円高は、2015年を起点とする大型トライアングル(A-B-C-D-E)中、最後のE波に位置付けられます。大型トライアングル完成後には、中長期のドル高・円安トレンドが続くとみています。E波の内部構造をみると、111.710円(3/24)~104.190円(7/31)までが「ダブル・ジグザグ」、その後に「ダイアゴナル・トライアングル」が続く、混合型フォーメーションになっています。

1月6日に付けた10ヵ月ぶりドル安・円高水準(102.590円)を以て、E波が完了した可能性に注目しています。この見方は104.742円(2020年3月・111.710円からの米ドル/円下落に対し23.6%戻り水準)を明確に上回ることにより、さらに強められます。

米ドル/円と同じように、ドルインデックスは2020年3月下旬から一貫して下落(米ドル安)傾向でした。それは米金利の低下、とりわけ米実質金利(名目金利-期待インフレ率)の低下と大方リンクしてきました。年初から米実質金利は年初からマイナス幅を縮め、それに歩調を合わせる格好で、米ドルもじわり上昇を始めています。これは米ドル高トレンドの最初の一歩かもしれません。【1月15日9:55更新】



※こちらに掲載の【宮田エリオット波動レポート】は、1月19日(火)更新分から新設の「エリオット波動レポート」に掲載されます。


執筆者プロフィール
宮田 直彦(みやた なおひこ)

1986年4月国際証券(現:三菱UFJモルガン・スタンレー証券)入社。個人向け営業を経てエジプトに派遣留学。帰国後、トレーダーやリテール向け情報提供、機関投資家セールスを経て1999年チーフ・テクニカルアナリスト就任。エリオット波動理論によるテクニカル分析の第一人者として活躍。内外機関投資家から広く支持を受けており、日経ヴェリタスアナリストランキングではトップ3の常連。2020年11月マネースクエア入社。チーフテクニカルアナリスト・マネースクエアアカデミア学長に就任。国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe®)

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