今週はこう動く! マーケット羅針盤

2017/09/18 10:01今週の注目通貨(米ドル/円)= 米金利・米ドル反発は52週MAの経験則通り、一時的な米ドル安は終わった可能性?!

◆要約◆
・北朝鮮リスクはくすぶり続ける中、なぜ先週米金利と米ドルは急反発となったのか?
・そもそも米金利と米ドルは反発するタイミングを迎えていたということではないか?


◆先週の米金利・米ドル反発の理由を考える

 米ドル/円は、先々週年初来の米ドル安値を更新し、107円台前半まで続落となったものの、先週は一転して一時111円まで反発となりました。ではなぜそうなったか、今後どうなるかについて、今回は考えてみたいと思います。

 このレポートでも何度も指摘してきたように、米ドル/円は日米長期金利(10年債利回り)差と相関性の高い状況が続いてきました≪資料1参照≫。この中で、日本の長期金利はほぼゼロ近辺での推移が続いているので、それは実質的には米ドル/円は米長期金利次第で決まる状況が続いてきたと言い換えても良いでしょう。

 そんな米長期金利は、先々週2%割れ寸前まで大きく低下したものの、先週は2.2%まで急反発となりました≪資料2参照≫。以上のように見ると、先々週の米ドル安から、先週は一転して米ドル急反発となったのは、米長期金利が急反発となったためと考えるのが基本でしょう。問題は、なぜ米長期金利は先週急反発となったかです。

先々週、米長期金利が大きく低下したのは、北朝鮮問題を中心とした地政学リスクへの警戒から安全資産である米国債が買われたということが一つでした。そんな北朝鮮は、先週の金曜日にもミサイル発射の挑発行為に動きましたが、それでもなぜ米長期金利は先々週から一転、急反発となったのか。
 先々週、米長期金利が大きく低下した理由としてもうひとつ、ハリケーンによる米経済への悪影響への懸念もあったとされます。そんなハリケーンの悪影響について、「エンキ・リサーチはイルマによる被害額予想を490億ドルとし、従来予想の2000億ドルから引き下げた」(11日付けブルームバーグ)といった具合に、行き過ぎた悲観論の見直しが広がったようです。

 以上のように見ると、米長期金利が一時2%割れ寸前まで大きく低下した主な理由と見られる2つのうち、ハリケーンという要因は修正が入ったようですが、一方の北朝鮮リスクは根強くくすぶったままと考えられます。その割に、なぜ米長期金利は、先々週から正反対で、先週は反発の一途となったのか

 それは、きっかけは別にして、そもそも米長期金利は反発するタイミングを迎えていたということではないでしょうか

米長期金利、10年債利回りは、約1か月の間52週MA(移動平均線)を下回りましたが、先週末までにその52週MAをほぼ回復してきました≪資料3参照≫。一時的な動きは、長くても一か月程度で52週MAを回復するのが経験則の示すところですから、その意味では、先々週までの米長期金利低下が中期上昇トレンドにおける一時的な動きに過ぎなかった、だから先週はいよいよ反発に転じたのではないでしょうか

 米ドル/円も約1か月の間52週MAを下回りましたが、先週末は足元110.8円程度の52週MAをほぼ回復しました≪資料4参照≫。これまで見てきたように、それは相関性の高い米長期金利反発に連動した結果だったでしょうが、同時にあくまで一時的な米ドル安に過ぎないなら、52週MAを回復するタイミングを迎えていたということではないでしょうか。(了)

≪資料1=米ドル/円と日米10年債利回り差 (2016年9月-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

≪資料2=過去一か月の米10年債利回り ≫
 
(出所:Bloomberg)

≪資料3=米10年債利回りと52週MA (2000年-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

≪資料4=米ドル/円と52週MA (2000年-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

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※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。
また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

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