市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2016/12/02 14:30トルコ首相が国民投票の実施時期に言及、トルコリラに一段の下落圧力か

[レビュー]

2日東京時間の外国為替市場では、円がやや強含み。一時、ドル/円は113.59円、豪ドル/円は84.35円、NZドル/円は80.58円へと下落しました。米国の11月雇用統計の発表が今晩控えていることから、ポジション調整とみられます。

豪州の10月小売売上高は前月比+0.5%と、市場予想の+0.3%を上回りましたが、為替市場に大きな反応はみられませんでした。


[これからの展開]

トルコのユルドゥルム首相は昨日(1日)、エルドアン大統領の権限を拡大する憲法改正案を来週(12月4日の週)議会に提出すると表明し、「来年の夏の初めに憲法改正の賛否を問う国民投票を実施する可能性がある」と述べました。これを受けてトルコリラ安が加速、トルコリラは1日に対米ドルや対ユーロで過去最安値をつけました。

市場は、憲法改正によってエルドアン大統領が一段と独裁色を強めることを懸念。トルコ国外への資金流出懸念とともに、トルコリラへの下落圧力となっています。

憲法改正には、国会議員の367人以上が賛成する、あるいは330人以上の賛成で可能となる国民投票で過半数の賛成を得る必要があります。与党AKP(公正発展党)の議会における議席は317。国民投票の実施に必要な330議席に足りませんが、野党のMHP(民族主義者行動党、40議席)がAKPの憲法改正案に賛成する姿勢を示しており、憲法改正の賛否を問う国民投票が実施される可能性大です。

ユルドゥルム首相が憲法改正案の提出や国民投票の時期に言及したことで、トルコリラには引き続き下落圧力が加わりやすいとみられます。トルコリラ/円は注意が必要です。

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本日(2日)、格付け会社のS&Pが南アフリカ国債の格付け見直し結果を発表する予定です。その結果に南アフリカランドが反応する可能性があり、注目です。S&Pは南アフリカ国債に対し、投資適格級最低の「BBBマイナス」を付与し、見通しを「ネガティブ(引き下げ方向)」としています。

(アナリスト 八代和也)

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