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2017/07/21 08:59ECBは金融政策を据え置くもユーロ上昇。ユーロは短期的に調整の可能性も

(欧米市場レビュー)

20日の外国為替市場では、ユーロが上昇。ユーロ/円は一時130.21円、ユーロ/米ドルは2015年8月以来となる1.1655ドルまで上昇しました。

ECB理事会では、金融政策の据え置きが決定されました。声明では、状況次第での金融緩和政策の拡大や期間の延長に含みを持たせました。QE(量的緩和)の縮小に関する議論が行われなかったことが伝わると、ユーロは対米ドルで一時1.1478ドルまで下げる場面がありました。その後、ドラギ総裁が記者会見で、「QEの縮小を秋に議論する」と発言したことでユーロは反発しました。

また、ロシアゲート(トランプ米大統領とロシアとの疑惑)を捜査するモラー特別捜査官が、捜査対象を(トランプ大統領と取引のあった)ビジネス関係者にまで広げているとの報道を受けて米ドルが下落。ユーロ/米ドルは上げ幅を拡大しました。

南アランドは続落。SARB(南ア準備銀行)は昨日、政策金利を7.0%から6.75%へ0.25%引き下げました。SARBの利下げは2012年7月以来5年ぶりとなります。

(本日の相場見通し)

ドラギ総裁は会見で、QE(量的緩和)縮小に関する策定をスタッフ委員会に指示しなかったと明らかにしました。近年、主要な政策変更の多くはスタッフ委員会による下準備が発表されてから実行に移された経緯があり、指示しなかったとする総裁の発言は大きな意味合いを持つとの見方もあります。

また、QEの変更の可能性について「まだそのような時点に至っていないため、われわれは粘り強く、かつ忍耐強く対応する必要がある」と指摘。一部にQE縮小に関してヒントが示されるのではとの観測があったこと、小幅ながら独国債利回りが低下したことなどを踏まえると、ハト派的との解釈もできそうです。

それでも、ユーロが上昇したことは、ユーロの地合いの強さを示したのかもしれません。CFTCによるユーロのポジションは14日時点で83788枚と2010年以降で2番目に高い水準まで積みあがっています。足元のユーロの上昇を考慮すると、短期的にはユーロが調整する可能性も考慮すべきかもしれません。

 


(出所:トムソン・ロイター)

(アナリスト 根岸慎太郎)

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