2分でわかるアメリカ

2017/10/17米朝間の緊張、ゆっくりエスカレート

「米朝の緊張がゆっくりエスカレートしている」。ボイス・オブ・アメリカがこう伝えました。北朝鮮が不気味と言えるほど沈黙を保っていますが、アメリカの動きをみているとそう思います。

アメリカ軍と韓国軍は、北朝鮮の攻撃に備えて、16日から朝鮮半島の周辺海域で共同訓練をはじめました。1週間の予定。原子力空母「ドナルド・レーガン」やイージス駆逐艦など40隻が参加しました。17日には、F22とF35の最新の爆撃機4機がソウルの航空ショーに参加。アメリカ軍は先週、超音速戦略爆撃機B-1Bをグアムの基地からソウルに飛行訓練しています。

トランプ政権で最も穏健とされるティラーソン国務長官は15日、CBSの番組の中で、「最初の爆弾が投下されるまで、外交努力を続ける」と述べました。外交解決を優先する考えをあらためて示したものですが、「最初の爆弾」という言葉に注目が集まりました。トランプ政権が軍事行動を選択する可能性が高まっているとみられます。マティス国防長官の最近の発言からもそれが伺えます。

トランプ大統領は、北朝鮮に対する強硬な姿勢を貫いています。「対話は時間の無駄だ」と切り捨て、「炎と怒りで報復」「過去の誰よりも厳しく対応する」などと警告を連発。いまは「嵐の前の静けさ」だと表現しています。

軍事行動を支持する世論ができつつあります。アメリカの最新の世論調査では、共和党員の47%が先制攻撃を支持、不支持を上回っています。「グアムを攻撃する」との北朝鮮の挑発、「アメリカ本土がいずれ射程内に入る」との専門家の分析が大きく影響しています。

18日から中国の重要行事である5年に1度の共産党大会が開かれます。北朝鮮は、中国のイベントや米韓共同訓練に合わせてミサイル発射や核実験を実施するケースが過去に何度もありました。北朝鮮が新たな挑発行動を起こせば、米朝の緊張が一段高まることが予想されます。「Xデー」がゆっくり近づいている。警戒感が広がっています。

[October 16, 2017]  No 031843758

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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