2分でわかるアメリカ

2017/03/25ゴールドマンのストラテジスト「ルペン勝利の可能性も」

3月15日に実施されたオランダの議会選挙で極右政党が敗北しました。ブレグジット(イギリスのEU離脱)、トランプ大統領の勝利に続く保護主義の波が引いたようにみえます。しかし、4月23日に第1回投票、5月7日に上位2候補による決選投票が予定されているフランスの大統領選が新たな高波になる可能性があると予想するウォール街のストラテジストがいます。

ウォール街では「極右政党・国民戦線のルペン党首がフランスの次の大統領にならない」というのがコンセンサスです。ただ、100%ではありません。ゴールドマン・サックスのストラテジストが、異議を唱えています。

CNBCによりますと、ゴールドマン・サックスの調査グループの幹部であるボビー・ヴェドラル氏は今週、決選投票でルペン氏が50%以上を得票することが可能だとするメモを顧客に送りました。

24日に発表されたオピニオンウェイの調査では、11人が立候補している第1回投票でルペン氏の支持率は25%、マクロン前経財相が24%、そしてフィヨン元首相が19%でした。そして、決選投票では、マクロン氏が63対37でルペン氏に勝つことを示唆しました。最近の各社の世論調査でほぼ同じ結果が出ています。

しかし、ヴェドラル氏は、「隠れルペン支持」が無視できないと主張しています。EU離脱やイスラム移民の排斥など過激な思想を持つルペン氏について、多くの有権者が本当の気持ちを公にしていないとの見方です。ルペン支持者が投票所に行く率が他候補と比べ圧倒的に多いとみられていることも理由にあげています。さらに、世論調査の方法にも問題があると指摘しています。

これってアメリカと似ていませんか。去年11月の大統領選は、大手メディアや調査会社の予想に反しトランプ氏が勝利する結果になりました。「隠れトランプ」の有権者が予想以上に多かった。筆者の知人でも「実は隠れトランプ」が目立って多くいました。「フランス版トランプ」ともいえるルペン氏についても、同じことが起こるかもしれない。説得力があります。番狂わせが繰り返されるかどうか、予断を許しません。


 [March 24, 2017]  No 031843617

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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