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2017/08/19マーケット: 来週、米ドル不安定か

「米ドル上値重い」

18日の欧米の外国為替マーケットでは、米ドルが安く推移しましたが、後半の取引で急速に買い戻されました。ただ、上値の重さが意識されました。

超保守派として知られるホワイトハウスのバノン首席戦略官が解任されたと伝えられたことに敏感に反応しました。ただ、ホワイトハウスの混乱の原因がバノン氏ではなくトランプ大統領にあり、問題が解決していないとの懸念が残りました。一方、ミシガン大学の消費者信頼感指数は予想を上回りました。

米ドルは対円で一時108円60銭近辺まで売られました。株価が下げ幅を縮めたことも影響、米ドルが下げの大部分を消しました。ただ、終盤に米ドルが再び軟化しました。米国債の利回りは、大幅低下、上昇を経て、前日とほぼ同じ水準で落ち着きました。

ユーロは対米ドルで下げから上昇に転じました。対円では横ばいでした。

英ポンドは対円で軟調。140円台半ばで取引されました。

南アフリカは対米ドルで上昇、対円で堅調でした。クロス取引のトルコリラの対円相場は小幅安でした。

カナダドルは大幅高。カナダの7月の消費者物価指数は前月比で変わらず、前年比で1.2%上昇しました。予想通りでした。原油価格が大幅に上昇、カナダドル買いを誘いました。

資源国通貨の豪ドルとNZドルも、それぞれ対米ドル、対円で上昇しました。

「米政治と北朝鮮、そしてジャクソンホール」

来週のアメリカの経済指標は薄め。トランプ政権の動向、北朝鮮問題、ワイオミング州のジャクソンホールで開かれるシンポジウムが材料になりそうです。

ジャクソンホールでは、25日にFRBのイエレン議長とECBのドラギ総裁が講演します。朝鮮半島問題をめぐっては、アメリカと韓国が21日に合同軍事演習を予定しています。北朝鮮がどう動くか。ただ、米ドル相場、特に米ドル/円はトランプ大統領次第との見方があります。

ロイタージャパンは、来週は米ドル/円の下値リスクが意識されているとの見通しを配信しました。トランプ政権をにらんだニューヨーク株式相場の影響を受けるほか、北朝鮮情勢への懸念が拭えていないとしています。レンジは米ドル/円が108円〜110円50銭、ユーロ/米ドルは1.1600米ドル〜1.1900米ドルと予想しました。

米ドル/円のチャートでは、108円60〜80銭付近に下値支持線があり、本格的に突破すると108円ちょうど近辺が次の節目。上値は109円80銭近辺が抵抗線、次のメドは110円30銭前後にあります。

BKアセットマネージメントのストラテジストは、北朝鮮の動き次第で米ドル/円が来週前半に108円ちょうどに向けて下落する可能性があるとコメントしました。週後半はジャクソンホールでのポジティブ発言を受け米ドルが買い戻されるかもしれないとしています。

スコシアバンクは、米ドル/円について、リスクをめぐる心理に左右される展開が続くと予想。リスク回避局面では4月半ばの安値である108円ちょうど近辺まで米ドル安円高が進む可能性があるとコメントしました。

オプション市場では来週、450億米ドル相当のユーロ/米ドルのオプションが期限を迎えます。8月としては異例の規模。ジャクソンホールをめぐる思惑がどう影響するか注目です。

JPモルガンは、ユーロ/米ドルの年末の見通しを当初の1.16米ドルから1.20米ドルに修正しました。2018年9月末は1.25米ドルと予想したとブルームバーグが伝えました。

英ポンドが3週連続で軟調でした。メイ政権が来週月曜日以降、ブレグジット(イギリスのEU離脱)交渉の重点項目を公表する予定です。英ポンドに影響しそうです。

カナダドルについては、来週21日のカナダの生産者物価指数と22日発表の小売売上高が材料。豪ドルとNZドルは、それぞれマーケット全体のリスク心理に大きく左右されるとみられます。

「ダウ続落」

18日のヨーロッパの株式相場は下落しました。アメリカの政治不安とスペイン・バルセロナのテロが重石となりました。DAXは38ポイント安。FTSEは63ポイント下げました。

ニューヨーク株式相場は続落。バノン首席戦略官の解任が伝えられたことを受け一時下げ幅を消しました。しかし、トランプ大統領の政権運営への懸念が根強く、終盤に再び売りが優勢となりました。ダウは76ポイント安。S&P500とナスダックも小幅ながら下げて取引を終えました。週間ベースでは、2週連続で下落しました。

ニューヨーク原油相場は3.02%高の48米ドル51セント。金相場は0.06%安の1291米ドルでした。

NY時間18日 午後4時、東京時間19日午前5時時点の状況です。

[August 18, 2017]  No 031843716

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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