2分でわかるアメリカ

2017/05/27マーケット: 来週の米ドル、上値重いか

「ポンド急落」

26日の欧米の外国為替マーケットでは、英ポンドの下げが目立ちました。

来月のイギリスの選挙でメイ首相が率いる保守党が予想外に苦戦するとの観測が影響しました。ユーガブの世論調査で、野党・労働党との差が5ポイントまで縮まりました。

英ポンドの対米ドル相場は5月18日に1.3048米ドルまで上昇しましたが、この日は1.27米ドル台で取引されました。英ポンドは対円で142円台へ急落しました。

ユーロも軟調でした。対米ドル、対円で安く取引されました。

全体的にリスク回避ムードが強く、米ドルが対円で下落しました。アメリカのGDP改定値が上方修正されましたが、米ドル買いにはつながりませんでした。ミシガン大学の消費者信頼感指数が予想を下回り、米国債利回りが低下しました。週末を控え投資家が慎重だったとFTが伝えました。

新興国通貨はほぼ全面安。トルコリラの対円相場が大幅安でした。ただ、南アフリカランドは対米ドルで続伸、クロス取引の対円では小幅安でした。

前日に急落した原油価格が反発しましたが、資源国通貨はまちまちでした。カナダドルは対米ドルで小幅高。ただ対円では軟調でした。

豪ドルは対米ドル、対円で下落しました。一方、NZドルは対米ドルで上昇、対円で小幅安でした。

「材料豊富」

来週29日はアメリカがメモリアルデーのため休場です。AAAによりますと、3連休で3900万人が旅行します。1週間単位で休暇を取る人が少なくありません。この日はイギリスも祝日。週前半は薄商いになることが予想されます。

材料は豊富です。最大の関心はトランプ政権の「ロシア疑惑」。大統領の娘婿のクシュナー上級顧問がFBIの捜査対象になっていると伝えられました。日を追ってトランプ政権に不利な情報が集まっています。

経済指標では、2日発表のアメリカの5月の雇用統計が最大の材料。このほか、PCEデフレーター(30日)などが発表されます。1日には、ベージュブックと呼ばれるFRBの地区連銀報告が公表されます。

「ロシア疑惑」が影響、来週の米ドル/円は上値が重い展開になりそうだとの見通しをロイタージャパンが配信しました。レンジは、米ドル/円が110円50銭〜113円、ユーロ/米ドルは1.1050米ドル〜1.1350米ドルと予想しました。

BKアセットマネージメントのストラテジストは、アメリカのPCEデフレーターが弱ければ、米ドルが対円で売られるだろうとコメントしました。

スコシアバンクは、米ドル/円のチャートが米ドルに弱気を示していて、5月18日の安値110円20銭、200日移動平均の110円06銭が視野に入るとコメントしました。米ドルが上昇基調に転じなかったとしています。

長期的には、米ドルが対円で上昇するとの見方が依然として優勢。バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチは顧客向けメモの中で、年末に向け米ドル高を予想しました。特に、アメリカの税制改革への期待で、特に、米ドルが対円で買われるだろうとしています。

ユーロ相場がフランス大統領選以降、比較的堅調に推移しています。ECBのドラギ総裁が29日に議会証言を予定していて、材料になりそうです。

英ポンドの振れが大きくなっていますが、選挙に関する最新の世論調査が日曜日に発表されます。英ポンド相場に影響しそうです。

「米株まちまち、原油は反発」

26日のヨーロッパの株式相場はまちまちでした。G7首脳会議を控え、小動きでした。

ニューヨーク株式相場もまちまち。3連休を控え、積極的な取引が控えられました。S&P500とナスダックは、小幅ながら最高値を更新しました。

ニューヨーク原油相場は.1.84%高の49米ドル80セント。金相場は続伸。終値は0.9%高の1271米ドルでした。

米国時間29日月曜日は「メモリアルデー」で連邦祝日。お休みとし、30日火曜日(日本時間31日)に再開します。

NY時間26日 午後4時、東京27日午前5時時点の状況です。

[May 26, 2017]  No 031843661

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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