週刊2分でわかる豪・NZ

2017/03/23RBNZ とRBA、早く利上げするのはどっち?

「マヌカハニー」

ニュージーランドの最大都市オークランドの港の近くにあるOKギフトショップ。去年他界した大橋巨泉さんが1973年に起業した土産店チェーンです。日本からの観光ツアーにショップでの買い物が組み込まれているらしく、いつも日本人観光客でいっぱいです。

1月末に訪れた際、店内で最も目立つところで売られていた「マヌカハニー」の前で、ガイドが日本人数人に勧めていました。「健康にいい」「殺菌効果がある」と必死の勧誘。店員ではなくガイドなのに。効果を信じているのか、それともコミッション狙いなのかは不明。たぶん後者。250グラムの瓶が日本円で約5000円と高いのですが、シニアの日本人観光客がお土産に買っていました。

「マヌカハニー」は、ニュージーランドを代表する輸出品の一つ。主力輸出品の乳製品は価格がやや不安定ですが、「マヌカハニー」の価格は過去5年で3倍になりました。ロイターが複数の養蜂業者に聞き取り調査したものです。

ハチミツ価格の高騰を受け、ミツバチの巣が盗まれる事件が最近相次いでいるそうです。半年で400件の盗難が報告されています。ニュージーランド・ヘラルドは、警察が組織犯罪による犯行だとみて捜査していると伝えました。

「インフレと外部要因」

ニュージーランドの中央銀行(RBNZ)が23日、政策金利であるオフィシャル・キャッシュ・レートを1.75%に据え置くことを決めました。

ウィーラー総裁の声明では、インフレ率に関する文言に多くのスペースを割きました。コモディティ価格の上昇で表面的にはインフレ率が上昇しているが、コア指数が低いままだと指摘しました。さらに総裁は、去年第4四半期のGDPが弱かったことについては、一時的な現象だとしましたが、海外要因が不透明だともコメントしました。

総裁はまた、NZドルの貿易加重通貨指数(TWI)が2月以降4%低下したことを歓迎するとしながらも、NZドルのさらなる下落が必要だと述べました。その上で、現在の緩和政策を相当の期間、継続する意向を示しました。

RBNZの発表を受け、NZドルが一時乱高下しましたが、結局、発表前の水準に落ち着きました。オセアニア最大の銀行のANZは、利下げを正当化することはできず、RBNZの次の動きは利上げだとみています。

ANZと同様に、RBNZがいずれ利上げに踏み切るとの見方が少なくありません。時期は来年という見方が優勢です。

NZドルは目先、マーケット全体の動きに連動しそうです。ただ、リスク回避で下落する局面でも下値は限定的になると予想されています。

「RBAはどう動く」

ニュージーランドと比べ、オーストラリア経済はやや成長が緩やかだと指摘されています。ただ、景気が悪いわけではないので、中央銀行(RBA)は当面、現行の1.50%の政策金利を据え置くとみられています。ANZは、年内は金利が据え置かれると予想しています。

RBAは将来どう動くか。見方が分かれています。2018年にも利上げすると予想するアナリストがいる一方、利下げ予想も一部であります。どちらに動くは経済状況次第ですが、これほど見方が極端に分かれることは珍しいと言えます。

このところ豪ドルはやや軟調です。ただ、一方的に下落することはく、当面はレンジ、いずれ緩やかに値を下げるというのがアナリストらのメインシナリオです。


 [March 23, 2017 AN0082] 

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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